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未成年 第四回 汚ねぇ大人になるように
2009/02/17
23:21/Tue





今回は、バイオレンスと熱い友情!
第四回のテーマはそれですが、かなりエスカレートした描き方になっています。90年代の野島作品は、性と暴力という、それは青春ドラマに欠かせないテーマなのですが、それが時として極端な方向に行った時がありますね。
この続きは、下の追記を読む、からご覧下さい。
このドラマの三年後の「聖者の行進」では、暴力描写が余りにも過激として、ドラマのスポンサーだった製薬会社の三共が途中で降りるということがあったようです。
確かに、行き過ぎの部分はあったにせよ、そんな表面的な部分だけで野島ドラマを判断するのは、“外見だけ見て中身をまるで見ない”のと同じ、ではないでしようか。
野島ドラマの根底にある、人として忘れてはいけない熱い想い、を見過ごしてほしくはないですね。



誰だって、一度や二度のミスはあるさ
けど・・・ついてなきゃ、そいつはみんなの前で起こっちまう
おまけにたったそれだけで、そいつの未来は決められちまう
それが俺たちの・・・クソったれ人生さ。
ヒロは、甲子園の予選決勝戦で、甲子園まで後1アウトという場面で、大逆転となる致命的エラーをした失意の順平にかける言葉もありません。
ただ、この順平君、かなりヘコみながらでも、性欲だけは別なようで、せっせと自慰行為は欠かせないようですねぇ~
まあ、十代なんてそんなモンですよ。



まあ、順平というキャラは、いい意味でノー天気だから、“自殺”という重いテーマから逸れている分、それが救いですねぇ ~
また、少し横道に逸れますが、この勝利寸前落球事件のモデルでなったと推測される、あの星陵の一塁手はそれからしばらくして、とんでもない噂話が当時、石川県中に広がりました。
野球部以外の人に責められて、思い詰めて学校の屋上から飛び降り自殺した。学校側は外に知られないように隠蔽工作をした。
でも、これは根も葉もない、真っ赤な嘘でした!!
地方ってところは、そんな何の根拠もない、噂話が勝手に一人歩きして、ゼロのことが10のように伝わる時がありますよ。



噂された当の本人はピンピンしていて、週刊誌の“あの人は今”で、高校卒業後の東京で、そのことを知りました。
そもそも、そのデタラメな噂話自体、話題になったのは、ごくわずかな期間で、後は泡のように忘れ去られていましたからね。
勝手に殺すな!全くのデマを流された本人 は、うんざりしたようですね。その時の記事で、“あの時フライを落としたKです。”と自分の自虐ネタで車の営業成績を伸ばしたようですよ。

でもね、あの夏の甲子園で落球した一塁手を責める人は、石川県内には、あまりいなかったと思いますよ。
だって、当時の箕島と星陵は歴然とした力の差があって、戦前の予想では誰もが星陵の0-10ぐらいのボロ負けを予想していて、その戦前の予想を遥かに覆す世紀の延長18回にも及ぶ大熱戦だったわけです。
例え、ひとつのミスで勝利を逃しても、勝てる筈のない相手をもう一歩というところまで追い込んでいたのです。
あの時、Kという一塁手が、平凡な内野フライをグラブに収めていたら、強豪・箕島が三回戦で消える、という大番狂わせが起きていたです。
大激戦した選手を称えることはあっても、致命的エラーした選手を罵る人は、当時は極めて少なかった、と思いますよ。
それだけ、あの星陵対箕島戦は、多くの人の心を熱くさせた、高校野球の球史に語り継がれる大熱戦、だったわけです。
でも、当時の新聞記事で金沢に凱旋帰郷した星陵ナインの中で、一人だけ泣いていた選手がいたと、クローズアップされていたのを未だに憶えていますよ。
もし、あの時、落球事件がなくて、星陵が箕島に勝っていたら、昨年の五輪監督、星野が提唱している“野球は強いチームが必ず勝つとは限らない”
まさにお手本のような、劇的な試合になっていたでしょうね。
あの箕島戦で勝利寸前の落球をした彼は、多分、このドラマの順平君の痛みが一番判る人でしょうね。



ドラマの話に戻りますね。
一方で、秀才の勤はあゆが前の家庭教師と関係して、妊娠までしていることを知ってしまいます。
結局、自分は単なる相談相手で利用されているとわかり、あゆから手を引こうとします。
部活を引退した、順平君には、あと一歩で甲子園の夢をダメにされた後輩たちの、報復の集団リンチが待っていました。何人ものノックの打球が順平の体を目指して飛んできます。
体のあちこちに、硬球が直撃して、うずまる順平・・・



ちなみに硬球って硬いですから、あんなもの体に受けたら、すっげぇ痛いですよ!
硬球でキャッチボールしたことがありますが、パーンと速い球受けただけで、手が痛くなりますからねえ~
現実なら、順平君のように打撲だけでは済まないでしょうね。
ましてやノックだと更に打球の速度は増しますから、当たり所が悪かったら骨折するかもしれません。
一方で、ヒロの兄・辰巳がモカに正式にプロポーズします。兄には祝福の言葉をかけるヒロでしたが、モカには、そのモヤモヤを爆発させて八つ当たりしてしまいます。
バカと話してても、つまんねぇだろっ!兄貴はあんたを優しく抱いてくれたか。



ヒロ自身も、鬱積した思いをかかえながら、ゴローたちとのドライブで夜の海ではしゃぎます。
順平が服を脱いだときに複数のアザを見つけ、ヒロたちが順平を問い詰めて、後輩たちにやられたことが判ります。
押さえていた苦しみを仲間たちの前で、一気に噴出させる、順平。
何で、あんなポップフライが取れなかったんだっ!
太陽が眩しくて、ちくしょー!ボールのヤロー消えちまったんだよっ!
何でだっ!何でなんだよーーっ!ちくしょーーっ!



ここからが野島伸司ならではの、エスカレートしたバイオレンスにはいります。
人一倍、友達思いのゴローには、それが断じて許せません。
学校に乗り込んで、後輩たちにイジメの主犯格を聞き出した上で、殴る蹴るの暴行を与えた上で、
投手の生命線でもある、腕をへし折ってしまいました!
エラーした順平が一番傷ついているはずなのに、それを逆恨みしてリンチするなど持ってのほか、とばかり、主犯格の投手の懇願など聞く耳を持ちません。



当然、ゴローは逮捕されて留置されますが、組の弁護士の計らいで示談になります。
予選の決勝戦までコマを進めるほどの投手なら、プロ野球のスカウトの目も止まりますから、本来なら民事でも凄い賠償請求されそうですが、事の発端は野球部内のリンチ事件ですからね。
それが明るみに出て、高野連にでも知れたら、間違いなく出場停止ですから、示談で済んだという解釈なんでしょうね。
しかし、腕まで折るとかのエスカレートした描き方をするとは・・それだけ、反町隆史演じるゴローが、ダチを傷つける奴は、絶対に許さない!というキャラを際立てたかったのでしょうね。



後日、校長に呼び出されて、ゴローとの関係を問い詰められるヒロと順平。即答で関係ないですと答える順平に対して、ヒロはなかなか答えられず・・・
あゆに縁切り宣言した勤も、結局はあゆへの想いを断ち切れずに、その関係を持続しようとします。
夜、公園で雨の中でズブ濡れになっているヒロをモカは見つけてしまいます。
ヒロはゴローとの関係を結局は否定してしまったことで、自分嫌悪に陥っていました。
ゴローは中学時代、教師を殴って退学になった時に、唯一人、ゴローを庇ったのがヒロでした。
ゴローはそのことを、唯一の心のよりどころにしてます。
しかし、ヒロはそのダチのゴローを裏切り、保身に走った。
ヒロは、そんな自分がイヤでイヤでたまりません。
あいつはダチなんだ。ちょっと、いかれたとこあるけど、いい奴なんだ。なのに、そんな奴、知らねぇって・・言っちまったんだ!
退学になるがイヤで、いきなり社会に放り出させるのがイヤで・・・
俺は変わっちまった!三年も経たないうちに、汚ねぇ大人になるように・・



誰だって自分が一番可愛いわ。
そう言って雨の中泣きじゃくるヒロに、そっと傘を差し出して微笑むモカ。
今回の最後のいしだ壱成の青年の主張は・・
こんな安物の俺でも、気に止めてくれる人がいるなら・・
俺は何をしようって、ゆうんだ。
オーバーだけど、言わせてくれよ。
きっと命だって、くれてやるよ。



友の為に流せる涙があるとしたら・・・それは限りなく美しい、ような気がします。
ゴローのやり方は間違っているけれど・・それだけ友達を思いやれる心も・・・
それはこれから生きていく上での、それは、かけがえのない財産、ではないか。
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確かに、行き過ぎの部分はあったにせよ、そんな表面的な部分だけで野島ドラマを判断するのは、“外見だけ見て中身をまるで見ない”のと同じ、ではないでしようか。
野島ドラマの根底にある、人として忘れてはいけない熱い想い、を見過ごしてほしくはないですね。




誰だって、一度や二度のミスはあるさ
けど・・・ついてなきゃ、そいつはみんなの前で起こっちまう
おまけにたったそれだけで、そいつの未来は決められちまう
それが俺たちの・・・クソったれ人生さ。
ヒロは、甲子園の予選決勝戦で、甲子園まで後1アウトという場面で、大逆転となる致命的エラーをした失意の順平にかける言葉もありません。
ただ、この順平君、かなりヘコみながらでも、性欲だけは別なようで、せっせと自慰行為は欠かせないようですねぇ~
まあ、十代なんてそんなモンですよ。




まあ、順平というキャラは、いい意味でノー天気だから、“自殺”という重いテーマから逸れている分、それが救いですねぇ ~
また、少し横道に逸れますが、この勝利寸前落球事件のモデルでなったと推測される、あの星陵の一塁手はそれからしばらくして、とんでもない噂話が当時、石川県中に広がりました。
野球部以外の人に責められて、思い詰めて学校の屋上から飛び降り自殺した。学校側は外に知られないように隠蔽工作をした。
でも、これは根も葉もない、真っ赤な嘘でした!!
地方ってところは、そんな何の根拠もない、噂話が勝手に一人歩きして、ゼロのことが10のように伝わる時がありますよ。




噂された当の本人はピンピンしていて、週刊誌の“あの人は今”で、高校卒業後の東京で、そのことを知りました。
そもそも、そのデタラメな噂話自体、話題になったのは、ごくわずかな期間で、後は泡のように忘れ去られていましたからね。
勝手に殺すな!全くのデマを流された本人 は、うんざりしたようですね。その時の記事で、“あの時フライを落としたKです。”と自分の自虐ネタで車の営業成績を伸ばしたようですよ。


でもね、あの夏の甲子園で落球した一塁手を責める人は、石川県内には、あまりいなかったと思いますよ。
だって、当時の箕島と星陵は歴然とした力の差があって、戦前の予想では誰もが星陵の0-10ぐらいのボロ負けを予想していて、その戦前の予想を遥かに覆す世紀の延長18回にも及ぶ大熱戦だったわけです。
例え、ひとつのミスで勝利を逃しても、勝てる筈のない相手をもう一歩というところまで追い込んでいたのです。
あの時、Kという一塁手が、平凡な内野フライをグラブに収めていたら、強豪・箕島が三回戦で消える、という大番狂わせが起きていたです。
大激戦した選手を称えることはあっても、致命的エラーした選手を罵る人は、当時は極めて少なかった、と思いますよ。
それだけ、あの星陵対箕島戦は、多くの人の心を熱くさせた、高校野球の球史に語り継がれる大熱戦、だったわけです。
でも、当時の新聞記事で金沢に凱旋帰郷した星陵ナインの中で、一人だけ泣いていた選手がいたと、クローズアップされていたのを未だに憶えていますよ。
もし、あの時、落球事件がなくて、星陵が箕島に勝っていたら、昨年の五輪監督、星野が提唱している“野球は強いチームが必ず勝つとは限らない”
まさにお手本のような、劇的な試合になっていたでしょうね。
あの箕島戦で勝利寸前の落球をした彼は、多分、このドラマの順平君の痛みが一番判る人でしょうね。




ドラマの話に戻りますね。
一方で、秀才の勤はあゆが前の家庭教師と関係して、妊娠までしていることを知ってしまいます。
結局、自分は単なる相談相手で利用されているとわかり、あゆから手を引こうとします。
部活を引退した、順平君には、あと一歩で甲子園の夢をダメにされた後輩たちの、報復の集団リンチが待っていました。何人ものノックの打球が順平の体を目指して飛んできます。
体のあちこちに、硬球が直撃して、うずまる順平・・・




ちなみに硬球って硬いですから、あんなもの体に受けたら、すっげぇ痛いですよ!
硬球でキャッチボールしたことがありますが、パーンと速い球受けただけで、手が痛くなりますからねえ~
現実なら、順平君のように打撲だけでは済まないでしょうね。
ましてやノックだと更に打球の速度は増しますから、当たり所が悪かったら骨折するかもしれません。
一方で、ヒロの兄・辰巳がモカに正式にプロポーズします。兄には祝福の言葉をかけるヒロでしたが、モカには、そのモヤモヤを爆発させて八つ当たりしてしまいます。
バカと話してても、つまんねぇだろっ!兄貴はあんたを優しく抱いてくれたか。




ヒロ自身も、鬱積した思いをかかえながら、ゴローたちとのドライブで夜の海ではしゃぎます。
順平が服を脱いだときに複数のアザを見つけ、ヒロたちが順平を問い詰めて、後輩たちにやられたことが判ります。
押さえていた苦しみを仲間たちの前で、一気に噴出させる、順平。
何で、あんなポップフライが取れなかったんだっ!
太陽が眩しくて、ちくしょー!ボールのヤロー消えちまったんだよっ!
何でだっ!何でなんだよーーっ!ちくしょーーっ!




ここからが野島伸司ならではの、エスカレートしたバイオレンスにはいります。
人一倍、友達思いのゴローには、それが断じて許せません。
学校に乗り込んで、後輩たちにイジメの主犯格を聞き出した上で、殴る蹴るの暴行を与えた上で、
投手の生命線でもある、腕をへし折ってしまいました!
エラーした順平が一番傷ついているはずなのに、それを逆恨みしてリンチするなど持ってのほか、とばかり、主犯格の投手の懇願など聞く耳を持ちません。




当然、ゴローは逮捕されて留置されますが、組の弁護士の計らいで示談になります。
予選の決勝戦までコマを進めるほどの投手なら、プロ野球のスカウトの目も止まりますから、本来なら民事でも凄い賠償請求されそうですが、事の発端は野球部内のリンチ事件ですからね。
それが明るみに出て、高野連にでも知れたら、間違いなく出場停止ですから、示談で済んだという解釈なんでしょうね。
しかし、腕まで折るとかのエスカレートした描き方をするとは・・それだけ、反町隆史演じるゴローが、ダチを傷つける奴は、絶対に許さない!というキャラを際立てたかったのでしょうね。




後日、校長に呼び出されて、ゴローとの関係を問い詰められるヒロと順平。即答で関係ないですと答える順平に対して、ヒロはなかなか答えられず・・・
あゆに縁切り宣言した勤も、結局はあゆへの想いを断ち切れずに、その関係を持続しようとします。
夜、公園で雨の中でズブ濡れになっているヒロをモカは見つけてしまいます。
ヒロはゴローとの関係を結局は否定してしまったことで、自分嫌悪に陥っていました。
ゴローは中学時代、教師を殴って退学になった時に、唯一人、ゴローを庇ったのがヒロでした。
ゴローはそのことを、唯一の心のよりどころにしてます。
しかし、ヒロはそのダチのゴローを裏切り、保身に走った。
ヒロは、そんな自分がイヤでイヤでたまりません。
あいつはダチなんだ。ちょっと、いかれたとこあるけど、いい奴なんだ。なのに、そんな奴、知らねぇって・・言っちまったんだ!
退学になるがイヤで、いきなり社会に放り出させるのがイヤで・・・
俺は変わっちまった!三年も経たないうちに、汚ねぇ大人になるように・・




誰だって自分が一番可愛いわ。
そう言って雨の中泣きじゃくるヒロに、そっと傘を差し出して微笑むモカ。
今回の最後のいしだ壱成の青年の主張は・・
こんな安物の俺でも、気に止めてくれる人がいるなら・・
俺は何をしようって、ゆうんだ。
オーバーだけど、言わせてくれよ。
きっと命だって、くれてやるよ。




友の為に流せる涙があるとしたら・・・それは限りなく美しい、ような気がします。
ゴローのやり方は間違っているけれど・・それだけ友達を思いやれる心も・・・
それはこれから生きていく上での、それは、かけがえのない財産、ではないか。
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