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プリンセストヨトミ



2011年、夏。大阪が全停止
400年前の大坂夏の陣、豊臣末裔伝説
鍵を握る人物は誰だ!?


今回は久々の新作映画「プリンセストヨトミ」です。
本作品は、四百年前に大坂夏の陣で滅んだはずの豊臣家の末裔がいた、という奇想天外なストーリーなサスペンス映画です。






史実とは全く異なるタブーを敢えて取り入れたことで、興味深々のサスペンスになってます。
ラストのネタバレこそはしませんが、その豊臣家の末裔が誰に始まったことなのかのネタバレはありますのでご注意下さい。
歴史物大好きな人には、少しワクワクするような展開です。
本作品に興味のある方は、また下の追記を読む、からご覧下さい。
2011年5月28日公開
監督 - 鈴木雅之
原作- 万城目学
脚本 - 相沢友子
音楽 - 佐橋俊彦
エンディング・テーマ:「Princess Toyotomi~永遠の絆」
ケルティック・ウーマン(EMIミュージック・ジャパン)
製作 - 亀山千広(フジテレビ)、堤田泰夫(関西テレビ)
島谷能成(東宝)
企画 - 石原隆、簱啓祝(関西テレビ)、市川南(東宝)
製作 - フジテレビ、関西テレビ、東宝
制作プロダクション - 楽映舎
制作協力 - 東映京都撮影所
配給 - 東宝
CAST
松平 元 - 堤真一 / 幼少の元 - 岡部太夢
鳥居 忠子 - 綾瀬はるか
旭 ゲーンズブール - 岡田将生
真田 大輔 - 森永悠希
橋場 茶子 - 沢木ルカ
長曽我部 - 笹野高史
真田 竹子 - 和久井映見
真田 幸一 - 中井貴一
空堀中学校・校長 - 宇梶剛士
大阪府庁・幹部職員 - 甲本雅裕
国会議員秘書 - 合田雅吏
大阪城趾歴史研究所・所長 - 村松利史
蜂須賀組・組長(勝の父) - ト字たかお
伊茶(国松の母) - 菊池桃子
松平の父 - 平田満
漆原 修三 - 江守徹
国松 - 加賀瀬翔
大阪府庁・職員 - いわすとおる
大阪府庁・先輩職員 - 社城貴司
大阪府庁・新人職員 - 須田邦裕
蜂須賀 勝 - 上村響
蜂須賀組・組員 - 駿河太郎
不良 - 田中尚輝、中西一志、岸川拓也
町人 - 窪田弘和
南場 勇三 - 宅間孝行(特別出演)
たこ焼き屋のあんちゃん - 玉木宏(特別出演)
アナウンサー - 山本浩之、村西利恵(関西テレビアナウンサー)
空堀商店街の男性 - 林弘典(関西テレビアナウンサー)
1時間59分 シネマスコープ
●予告編
ストーリー
2011年7月8日金曜日、午後4時 ― 大阪が全停止しました。
事の発端は東京から三人の会計審査員院の調査官が来たことからでした。
彼らの目的は、大阪にある財団法人OJO(大阪城趾整備機構)を調べることでした。
その三人とは副長の松平元。鳥居忠子。旭 ゲーンズブールです。
彼らは着く早々に、その財団法人OJOの調査にあたります。その日はのらりくらりとかわされて終りました。
鳥居の食い意地の熱意に押されるかのように、松平たちは近くのお好み焼き屋「太閤」で食事をすることになりました。
その道の途中で松平たち三人は、ある中学生のイジメに遭遇します。いじめられていたのは男子中学生でした。
その子は不思議なことに男の子なのに、セーラー服を着ていて、白い粉まみれになっていました。
三人はその男子中学生・真田大輔が大阪夏の陣で徳川家康に死を覚悟させたほどの猛攻した名将・真田幸村の末裔であることは、まだ知りませんでした。
彼ら三人はお好み屋「太閤」で食事をしました。食いしんぼうの鳥居忠子はその店のお好み焼きが気に入ったらしく、何枚もおかわりしました。
その太閤の店の向かいには、先ほど訪ねたOJOの事務所ビルがあります。
松平は気になって、一人そのビルにまた行ってみますが、まだ平日の昼間だというのに、その時は職員は誰一人としていませんでした。
そして、松平は食事を終えた部下の鳥居と旭らと合流します。その時、一人の女子中学生が走ってきて、男の子に飛び蹴りを食わせました。
その子は橋場茶子。いじめられていた男子中学生の真田大輔とは幼な馴染みでした。
松平は何だか大阪城が気になって、OJOの長曽我部の紹介で、「大阪夏の陣の真実」の著者の漆原教授を訪ねます。
何のアポもなくの訪問だったので、その時はすぐに追い返されてしまいました。
その後も松平はOJOを調査しますが、相変わらず長曽我部にまたのらりくらりとかわさるだけでした。
松平は、今度は鳥居と共に再び漆原教授を訪ねました。
そこで、今まで知ることがなかった大阪夏の陣の裏の歴史が漆原教授によって語られました。
実は夏の陣直後に、豊臣秀頼の遺児・国松が大坂城の抜け穴から逃げて、生き延びていたというのです。
その後、太閤びいきの大阪の人々によって、国松はかくまれたのです。
処刑された国松は徳川方が、豊臣の血が途絶えたことを知らしめる為に用意した身代わりだったと・・・
そして、明かになるその時、国松が逃げた大阪城の抜け穴は現在OJOの長浜ビルのある扉とつながっていることを松平は突き止めます。
そこで浮かび上がる、太閤のお好み屋主人・真田幸一。彼は一体、何者なのか!?
ストーリーの紹介は以上です。
大阪夏の陣で滅んだ豊臣に末裔がいた!?
これは実に興味深かったです。
てっきり、伝説にある秀頼薩摩落ちを採用しているかと思ったら・・・それとは一切関係なかったです。
秀頼生存説よりも、その遺児である国松を生存させているとは、いやはや、何ともです。
大阪城に逃げ道の抜け穴があったという説ですが、それならばその抜け穴で何故、秀頼は逃げなかったという疑問が沸きました。
まあ、徳川としては主戦場に結局一度も出馬しなかった淀君に言いなりのマザコン・秀頼よりかは、国松に生きていた方を恐れるでしょうね。
源頼朝の例もありますから、8歳の国松がどう育つかわかりませんからね。
しかし、大阪の人々が国松をかくまったという説もどうですかねぇ・・・
大坂の夏の陣は豊臣家を徹底的に滅亡させる目的だったので、徳川は血まなこになって国松を探して殺しますよ。
史実ではすぐに捕らわれて、国松は六条河原で処刑されていますから。
国松をかくまうというのは一族諸共の処刑されることになりますからね。
まあ、歴史をキーワードにした物語にした小説なんて、もしも・・・というのを使っていますからね。
実際に大坂夏の陣直後に大坂城の焼け跡から、秀頼の遺体が発見できてないらしいし・・
秀頼薩摩落ちして生存していた説も、そこから来てるでしょうね。
もう一人、この物語のキーとなる真田幸一も、あの真田幸村の末裔のようです。
でも、幸村の嫡男の真田大助も大坂城で秀頼と共に自害していますから、幸村直系の末裔もそこで途絶えたはずです。
なのに、幸村の直系の末裔も大坂にいる。これも実に理解しがたいことでした。
秀頼の命により、真田大助が国松を逃がす手助けしたとという描写は一切ありませんでした。
大坂夏の陣以後の、真田幸村の末裔については、この物語には何も語られていません。
あくまでも、国松をかくまって守ったのは大坂の町人らしいです。
それから、この映画は舞台が食い倒れの街、大阪だけあって、大坂の美味しい物のオンパレードです。
それにしても、綾瀬はるかちゃん、ほんとによく食べています。
お好み焼きなんて、もう三枚から四枚おかわりしているキャラでした。
いつから、綾瀬はるかは、こんな食いしん坊キャラになったのでしょうね。
それに加えて、堤真一は実にマズそうにお好み焼きを食べていましたね。
いやあ~こんだけ、お好み焼きが出てくるとね・・この映画見終わると、無性にお好み焼きが食べたくなりました。
でも、このタイトルのプリンセストヨトミは、この物語にとっては、トヨトミの末裔はただのお飾りでしたね。
そのプリンセストヨトミは、その存在だけで、別に大阪を全停止させるには何にもからんでいませんからね。
ただ、大坂人にとって、その豊臣末裔の生存を心のよりどころにしていた、というだけのことです。
むしろ、その後に大坂を動かしたのは、その豊臣を最期まで守った・・・あ・・これは肝心なネタバレになっちゃいましたが、歴史好きな人なら何となく判りますよね。
途中まですごい面白いんですよ。豊臣の末裔の存在が大坂人に大きな一大勢力を持たせたというサスペンスがありました。
でも、結局はそこまででした。
大阪が全停止されてからの後半は尻つぼみというか・・
こんな終り方しかなかったんだろうなという感じでした。
それに太閤秀吉は、大阪の人々に愛されている歴史上の人物だけど、それは今の若い人をも巻き込めるほど影響力はないような気がしますよ。
ある程度の年齢の人なら、太閤びいきというのも判りますけどね。
それに大阪を舞台とするなら、もっと大阪色の強い役者をキャスティングするべきでした。
この小説はラジオドラマにもなっていて、そのキャストには主人公の真田幸一は赤井英和がキャスティングされています。
赤井英和なんかは、大阪弁しか喋れない(似合わない)、コテコテの大阪人じゃないですか。
中井貴一も悪くはないけど、残念ながら大阪の匂いが伝わってこなかった。
途中までは面白い。よくあるパターンで失速気味で終りますが、まあ一応は、見ても面白いサスペンスという形は整えられた作品ではありました。

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