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十三人の刺客


選ばれし十三人の刺客たち
将軍の弟、最凶の暴君を暗殺せよ
13人VS300人の死闘
大願を果たし生き残るのは誰だ!?


今回は大迫力の集団抗争時代劇「十三人の刺客」です!
今から47年前、1963年に東映で工藤栄一監督の時代劇の名作を、昨年2010年に三池崇史でリメイクされ、今年のヨコハマ映画祭の作品賞に輝くなど数々の映画賞を受賞した超話題作です。






幕末の時代に、極悪非道の将軍の弟でもある藩主暗殺の密令が下り、集められた十三人の刺たちの死闘を実にダイナミックに描いた壮絶な時代劇です。
果たして、この十三人の刺客たちの中で生き残るのは誰か!?というような・・そんなネタバレは一切しません!
また興味のある方は、下の追記を読むから、御覧下さい。
十三人の刺客
2010年9月25日 公開
監督:三池崇史
エグゼクティブプロデューサー:中沢敏明、ジェレミー・トーマス、平城隆司
原作:池宮彰一郎
脚本:天願大介
音楽:遠藤浩二(サントラ盤:WARNER MUSIC JAPAN/Atlantic Records)
撮影:北信康
製作委員会メンバー:テレビ朝日、東宝、セディックインターナショナル、電通、小学館、Recorded Picture Company、朝日新聞社、朝日放送、メ〜テレ、九州朝日放送、北海道テレビ、Yahoo! JAPAN、TSUTAYAグループ、東日本放送、静岡朝日テレビ、広島ホームテレビ
制作:セディックインターナショナル
制作協力:セディックドゥ、楽映舎
配給:東宝
イメージソング:EAGLES/DESPERADO(デスペラード、邦題:ならず者)(アサイラム・レコード)
CAST
●十三人の刺客
島田新左衛門:役所広司
島田新六郎:山田孝之
倉永左平太:松方弘樹
三橋軍次郎:沢村一樹
樋口源内:石垣佑磨
堀井弥八:近藤公園
日置八十吉:高岡蒼甫
大竹茂助:六角精児
石塚利平:波岡一喜
平山九十郎:伊原剛志
佐原平蔵:古田新太
小倉庄次郎:窪田正孝
木賀小弥太:伊勢谷友介
松平左兵衛督斉韶:稲垣吾郎
鬼頭半兵衛:市村正親
間宮図書:内野聖陽
浅川十太夫:光石研
出口源四郎:阿部進之介
土井大炊頭利位:平幹二朗
尾張藩
牧野靭負:松本幸四郎
牧野妥女:斎藤工
牧野千世:谷村美月
芸妓お艶・山の女ウパシ(2役):吹石一恵
三州屋徳兵衛:岸部一徳
両腕両足の無い女:茂手木桜子
2時間21分 シネマスコープサイズ
●予告編です
●ストーリー
江戸時代の幕末。明石藩江戸家老・間宮図書が、老中・土井家の門前で切腹自害しました。
間宮の死は、生来の残虐な性質で罪なき民衆に不条理な殺戮を繰り返す、明石藩主・松平斉韶(なりあきら)の暴君ぶりを訴える"死の諌言"でした。
斉韶は将軍・家慶の弟で、明年には老中への就任が決まっていました。
徳川幕府の大老・土井大炊頭利位はこの事件は幕閣を動揺させるとして、斉韶暗殺を決断し、ある男に白羽の矢を立てました。
その男は、御目付役・島田新左衛門でした。すぐに島田新左衛門は土井大炊頭利位に呼び出され、斉韶暗殺の密命を受けました。
島田新左衛門は、招かれた屋敷で驚くべき光景を目にしました。
新左衛門の前に、ある女が連れて来られ、裸にされると、何と手足を斬り取られて、更には舌も抜かれた実に無残な姿でした。
これもあの暴君・松平斉韶の仕業でした。その女は明石藩で起きた百姓一揆の首謀者の娘で、斉韶によって見せしめに四肢を斬られたのでした。
その女は口が利けないことから、口に筆を加えて、紙に文字を書きました。
その女が口で書いた文字は、"みなごろし" 。
その四肢を切り取られた女の哀しみと憎悪を島田新左衛門は感じ取り、斉韶暗殺の決意を固めました。
そこで、新左衛門は斉韶暗殺の同士を募っていくうちに、十二人の刺客たちが何とか集まりました。
狙うは斉韶が参勤交代の道中でしたが、それには綿密な計画を練らなくてはいけません。
斉韶の近くには、新左衛門が同じ道場で剣を修業した、斉韶腹心の鬼頭半兵衛がいて、斉韶暗殺の連判状を手に入れて、警戒を強めいました。
鬼頭半兵衛は、斉韶暗殺のリーダーに旧知の島田新左衛門がなっているいる事もつかんでいました。
新左衛門は、斉韶が参勤交代で江戸から明石に入る道中の美濃の落合宿に目をつけます。
まずは、斉韶を落合宿に誘い込むため新左衛門は事の詳細を、かつて自分の息子と嫁を斉韶に殺された尾張藩の木曽上松御陣屋詰・牧野靭負に打ち明け協力を求めたました。
そこで、牧野靭負は刺客たちと現地へ急行し、明石藩を迎え撃つ要塞へと落合宿を改造しました。
ところが、牧野靭負は道中の斉韶一行と出くわし、またもや斉韶の傍若無人な振る舞いから武士の面目をつぶされてか、橋の上で切腹して果ててしまいました。
道中、山の民・木賀小弥太がこの計画に加わったことで、落合宿にて総勢十三人の刺客が揃いました。
しかし、明石藩の一行は待てども待てども落合宿にやって来ません。
新左衛門の計略は失敗に終わったかに思えたその矢先、敵は200騎以上の多勢となってやって来ました。
鬼頭は兵を蓄え、この戦いに兵を備えて増強していたのでした。
かくして、遂に戦いの火蓋は切って落とされました。
落合宿を要塞化して、まずは橋を爆破して明石軍の退路を立ち、壮絶な戦いが始まりました。
13人の刺客VS明石軍300人。
果たして、彼ら十三人の刺客は、暴君・斉韶暗殺に成功するのか!?
ストーリーの紹介は以上です。
確かに噂に違わぬ、大迫力の集団時代劇でした。
ただ最大の難点は、この映画も前半夜のシーンが多過ぎて、画面が暗い為に、誰がそこにいるのか判らりづらいのです。
画面に映る明るさが、ろうそくの灯かりだけの照明なのですから、暗いはずです。
変なところで、リアリズムにこだわっていますね。
その割には、やはりラストの合戦シーンでは、刀で斬り合っても、ほとんど血が流れていません。
これは、やはりそこに違和感を感じました。
刺客たちが一人で何十人も斬り殺していくのですから、返り血も相当浴びていなければいけないのに、汚れているのは単なる泥と汗だけです。
ただ単に予算がそこまでなかっただけですかね。
前に取上げた「桜田門外ノ変」では、井伊直弼襲撃のシーンでは、斬られた侍の血が降り積もった雪を赤く染めていくのです。
雪のシーンの斬り合いで、雪が赤く染まらなかったら 、実に不自然ですからね。
そのリアリズムだけは、「桜田門外ノ変」の方が勝っていましたね。
ラストの方での役所公司VS市村正親の一騎打ちあたりから、やっと返り血浴びていて、突き刺した時に血が出ていましたけどね。
何でその前の殺陣にも、血を出してくれなかったのか、それが残念です。
血が流れないことで、どうしてもやはり絵空事ぽくて、いくら迫力ある殺陣でも、役者たちの"チャンバラごっこ" に見えてしまうのです。
視覚効果というのはすごく大事ですよ。
確かに、ラスト50分の斬り合いの大アクションシーンは日本映画史上に残る大迫力でした。
それと、やはり今回の映画で殺陣が一番決まっていたのは松方弘樹でしたね。
松方が若かりし頃、大先輩の片岡千恵蔵(前作で主演)らと共演し、東映の時代劇で培ってきたものは、他の俳優より抜きん出ています。
惜しむらくば、松方と並んで現在の日本映画で殺陣アクションができる真田広之がこの映画に出ていなかったのも残念です。
まあ、そんなことはともかくとしても、やはりこれだけの大迫力の殺陣アクションの時代劇も久しぶりですよ。
ラスト50分は、まさに血沸き肉踊るの傑出したもので、これだけでも1963年の工藤作品を上回るものでした。
実は、前作の「十三人の刺客」も金沢の映画館で1980年にリバイバル併映(「影の軍団 服部半蔵」と)された時に見ているのですが、前作はモノクロだったせいか、そんな面白く感じませんでした。
だから、前作がどんなものだったのか、全く憶えていないのですよ。
それと、この映画のアクションシーンは役者の動きが速過ぎて、キャプってもいい絵はなかなか取れませんでした。
今回はCGに一切頼らない、生身の役者のアクションは見事なまでの迫力がありました。
そうは言っても、往年の若山富三郎ほどの殺陣は、誰もが敵わないですけどね。 (比較するのは他の役者に酷でした・・)
対する敵勢は、1963年公開の前作は53人で、今回のリメイク作は300人に増えて、そのために落合宿を要塞化して、火薬も多用し、大掛かりなアクションシーンになっていました。
本年度(2011年)のヨコハマ映画祭のグランプリに輝いたのが納得できたくらい、見応えがあって、実に面白い映画でした。
この映画で描かれている、13人の刺客には名誉も立身出世などの報償は何もありません。
ただ、あの外道藩主を捨ておけない。そんな彼らたちのアウトロー魂がラストで静かに心に響き、近年稀な時代劇の傑作でした。
●追記
今回のダークキャラの松平斉韶は実在した人物でした。でも、この映画自体フィクションですから、実際の松平斉韶はそんな暴君ではなかったようです。
史実では松平斉韶は暗殺されておらず、隠居して生涯を終えたようです。
むしろ暴君だったのは、斉韶の子の松平斉宣(なりこと)だったようです。
それにしても、SMAPの稲垣は、よくこんな極悪非道な役を受けましたね。確か役者部門の方では唯一、日刊スポーツ大賞で助演男優賞を受賞しました。
でも、暴君への憎悪の描写をかきたてるために、四肢を斬り取り、"キャタピラー" 化にするのは、少しいき過ぎの感じを受けましたけどね。
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更新に気を取られて、巻き戻して見ている時間がありませんでした。
確かに四肢を切り取られて裸にされる女性のシーンはありますが、画面も暗く
そんなにはっきりとは映っていません。
キャプ画像は真っ暗だと意味ないんで、画像ソフトで少しだけ明るくしています。
だから、画面ではそんなにはっきりとはよく見えないはずですよ。
ブルーレイがどうだかは、わかりませんけどね。
三池崇史監督のグロ作品といったら、「不動」というヤクザ映画です。ヤクザ映画なのに、生首
は飛ぶわ、血しぶきドバー!のスプラッタームービーでした。そちらも機会があったらアップします。
それに比べたら「十三人の刺客」なんて、実にかわいいもんですよ。
あれだれ斬って斬りまくってっているのに、ほとんど血が出ていないのですからね。
リクエストにお応えするのは、そのリクエストされた作品、もしくは女優が当方の好み
と一致した場合のみととせさてもらっています。でないとキリがないので・・・
尾野真千子・主演の「真幸(まさき)くあらば』も、リクエスト作品でしたが、どうしても
見たくなった作品でしたのでアップしました。
今回リクエストされた作品は、かなり微妙です。TSUTAYAにでも行かないと在庫がない作品なので、
今のところは気が向いたらという・・・申し訳ありませんが、アップはあまり期待しないで下さい。
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