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サヨナライツカ


誰にでも、忘れられない恋がある
バンコク、東京、ニューヨーク
25年の時を越えて・・
あの一瞬が、永遠の愛になる


今回は、泣ける恋愛映画です!
かつてのアイドル女優・中山美穂の久しぶりの主演映画です。
いつ以来の映画かというと、1997年の竹中直人が監督した「東京日和」の12年ぶりの中山美穂・主演映画です。
タイ・バンコクを舞台に繰り広げられる、婚約者のいる男との叶わない恋の物語です。
今回の新作も、中山美穂の濃厚なラブシーンが何度も、あります!勿論、見せてはいませんが・・
久々のミポリン映画に興味のある方や、ラブストーリー好きな方は、下の追記の読むから、御覧下さい。
●サヨナライツカ、スタッフ&キャスト
2010年1月23日 公開
監督 イ・ジェハン
製作総指揮 キャサリン・キム
製作 シム・ジェソプ
ファン・ヨンサン
脚本 イ・ジェハン、イ・シンホ、イ・マニ
原作:辻仁成
音楽 ソ・ジェヒョク
主題歌 中島美嘉「ALWAYS」
撮影 キム・チョンソク
配給 アスミック・エース
製作国 韓国
CAST
真中沓子・・・中山美穂
東垣内豊・・・西島秀俊
尋末光子・・・石田ゆり子
木下恒久・・・マギー
安西康道・・・須永慶
山田夫人・・・川島なお美
桜田善次郎・・加藤雅也
2時間13分 シネマスコープサイズ
●ストーリー
1975年、東京。結婚が決まっている東垣内豊(ひがしがいとう・ゆたか)は、婚約者・尋末光子の未完成の詩の原稿を見つけて勝手に読んでいます。
婚約者の光子は恥ずかしがって、その原稿を返してもらおとしているうちに、豊に押し倒されて婚前交渉されそうになりますが、何とかキス止まりにしました。
やがて、航空会社に勤める豊はタイ・バンコク支社に赴任して行きました。
豊の歓迎コンパが現地の同僚たちで開かれ、そこに魅力的な女性・ 真中沓子(まなか・とうこ)が現れました。
豊は、すっかりその突然現れた沓子が気になっています。
翌日、豊の会社と現地顧客チームとの親善の野球の試合が行なわれています。
スコアは九回裏で、3-3でランナーは一塁にいます。チームの監督であり、豊の上司である桜田は、豊に送りバントを命じます。
豊は前の打席で自分がホームランを打っていると反発しますが、上司に確率のことを言われて、仕方なくバントの構えをしました。
しかし、豊は投手が投げた瞬間から、バスターに切り替えて思い切りバットを振りました。
当った打球は高々と外野へと大きく舞い上がり、ついに柵を越えてホームランになりました。
翌日、豊がアパートでシャワーを浴びている時、沓子がその時のホームランボールを持って訪ねてきました。
沓子は、いきなりそのボールを放ると、スカートをまくしあげ、パンティーを脱ぎ、豊を誘います。
会った時から沓子に興味のあった豊は、すぐに沓子とキスをし、体を重ねました。
それからは、豊は会う度に体を重ねる、沓子との愛欲に溺れ、会社も休みがちになっていきました。
豊は、すつかり婚約者の光子のことも忘れているところに、光子から電話がありました。
ようやく、以前から書き上げていた「サヨナライツカ」の詩が完成したそうです。
その時の電話で光子が言った、 "人間は死ぬ時、愛された事を思い出す人と、愛された事を思い出す人に分かれる"、の言葉が妙に豊の頭に残りました。
沓子とのデートで、車で自社の飛行機の中の操縦席で、豊はその時の言葉を質問として、沓子に聞いてみます。
"私は、愛されたことかな"、と沓子は応えました。
光子は、豊の方から電話をしてこないことに不安に思ったのか、豊の赴任先のバンコクにやって来ました。
そこで、偶然に沓子は、光子と鉢合わせし、二人で観光までします。
光子は気付いています。沓子が豊の実質的な 、"現地妻"であることを・・・
光子は、それを知った上で沓子に訊ねます。
"あなたは、豊さんに愛していると言われたことはありますか"
沓子は、何も答えられませんでした。
果たして、終わりが見えてきた、沓子の恋の結末は!?
ストーリーの紹介は以上です。
この映画の予告編からして、ミポリンの悲しい恋を全面的に出してますから、おのずと先が分かると想います。
ずぅ~っと一人の男を想って、その恋で一生を終えた、ということを主とした話です。。
現代なら・・何故、その男を追いかけて日本に帰らなかったのかという気がします。
その点で、この映画あまりにも、キレイに終わり過ぎているラブストーリーでもあります。
相手の男(東垣内豊)の方は、実にエゴイスティックです。
婚約者が赴任先のタイに来てしまい、日本の本社に戻ることになって、ミポリンに別れを切り出す台詞が実にひどいです。
"もう君は濡れないし、僕は勃たない"
"君は、肉の塊にしか見えない"
いくら別れ際といって、現実には、こんなひどい事を女性に言えませんよ。自分から、わざと相手に嫌われようとしていますからね。
映画の中では、言われたミポリンは、そんな男の意図を見通して、受け流しています。
まあ、バントのサインを無視してホームラン打ちにいくのですから、東垣内豊という男は、他人に譲るのが大嫌いで、常に自分中心であるということを象徴していますけどね。
しかし、草野球程度で、バントのサインなんて出しますかねぇ~
ましてや、前の打席でホームラン打っているなら、そのままま打たせるでしょ。
プロ野球の場合も、リードされている場面ならまだしも、同点の場面で、クリーンナップ打っているバッターにバントのサインは、あまり記憶にはないですけどね。
第一、普段バントしていない打者にさせたところで、失敗する確率が大きいですからね。
例えば、巨人のラミちゃんに、そんなサイン出したところで、限りなく100%に近い確率で失敗するのは目に見えてます。
まあ、それだけ東垣内(ひがしがいとう)という男のキャラを、そのシーンで際立たせたかったのでしょう。
久しぶりに見た、中山美穂・ミポリンは映像では、昔と余り変わってなく、いつまでも若い!と感じましたが・・・
画像で拾った写真に写ったミポリン見てみると、やはりアラフォー(今年で、中山美穂も40歳) の仲間入りしていましたね。
80年代から90年代にかけて、一世風靡したアイドルにも、時間は平等に流れていたのですね。
今回は見せてはいないものの、かなり激しい濡れ場シーンが随所にあります。
アイドル時代には、ミポリンが全裸で抱き合うなんてシーンは考えられなかったですね。
そのミポリンも、2002年にこの映画の原作者である辻仁成と結婚し、同年に大沢たかおと共演で、この映画化の企画があったそうです。
監督する予定だった行定勲が急に降りたため、この企画自体が流れたようですね。
8年越しで、今度は監督の「私の頭の中の消しゴム」で有名な韓国の監督、イ・ジェハンによって映像化されました。
一見、日本映画のように見えますが、スタッフも製作も韓国人ですので、これは韓国映画のようです。
ラストの方で流れる、「サヨナライツカ」の詩が、かなりヤバくて、グッときました。以下はその詩です。
いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
孤独は最も裏切ることのない友人の一人だと思う方がよい
愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩り飽きさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ
サヨナライツカ
永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出す人と
愛したことを思い出す人にわかれる
私はきっと愛したことを思い出す
この詩は、本妻(石田ゆり子)のナレーションで流れます。
その妻は、夫の浮気を知っていながら、自ら出版した本をタイに再渡航前に空港で夫に渡しているのです。
夫が自分の他に愛した人に、永遠の別れを決断させる為にです。
う~ん、石田ゆり子も若く見えますねぇ~とても40過ぎているとは思えないです。いつの間にって、感じです。
なんか、そのラストシーンで不覚にも(?)涙が出てしまいました。
昔の恋なんて時間が経てば、風化して、とっくに忘れていると思ったてたのに・・心の何処かで、その残骸が残っているものなのですね。
この映画を見て、泣ける、泣けないは個人差があると思います。映画ですから、すごい綺麗な想い出話に終わらせていますからね。
そんな自分を捨ていった男なんかさっさと忘れて、新しい恋見つけて、違う男と結婚しているのが現実ですよね。
だけど、過去に恋で痛い想いをしてきた経験のある人には、心に響く部分のある映画だと想います。
まあ、現実の恋なんて、もっと自分勝手で・・決して美しいものではなかったりしますけどね。
そこは、やっぱり映画ですから・・

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