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ROOKIES -卒業-
夢にときめけ!明日にきらめけ!
めざせ甲子園! by川藤幸一
遂に彼らの夢が完結する!
人気コミックから人気ドラマに・・そして、そのドラマの最終章が映画で完結します。
今時、珍しい熱血青春映画になっていましたが、そこに至るまでのこのドラマのプロセスは、昔の青春ドラマによくあった、゛溌溂しとた熱血青春ドラマ゛ とは、少し違いますね。
ちょっした事で試合中に乱闘になり、そこから転がり堕ちていった不良グループたちを、一人の熱血教師が変えていくという物語です。
昔、よくあった青春ドラマを踏まえつつも、そこはやはり現代の高校球児の夢に賭ける青春を描いた、今ドキの熱血青春映画ですっ!
2009年5月30日 東宝系公開
監督・・平川雄一朗
原作・・ 森田まさのり
脚本・・いずみ吉絋
主題歌 ・GReeeeN「遥か」
音楽 - 羽毛田丈史、高見優
CAST
川藤幸一 - 佐藤隆太
安仁屋恵壹 - 市原隼人
御子柴徹 - 小出恵介
新庄慶 - 城田優
関川秀太 - 中尾明慶
若菜智哉 - 高岡蒼甫
平塚平 - 桐谷健太
岡田優也 - 佐藤健
湯舟哲郎 - 五十嵐隼士
桧山清起 - 川村陽介
今岡忍 - 尾上寛之
八木塔子 - 村川絵梨
赤星奨志 - 山本裕典
濱中太陽 - 石田卓也
千葉卓真 - 勝野洋
川上貞治 - 武田航平
濱中がおやじ狩りを行う男性 - 三浦大輔(特別出演)
掛布光秀 - 天野ひろゆき(キャイーン)
池辺駿作 - 浅野和之
真弓りえ - 吹石一恵
村山義男 - 伊武雅刀
藤村輝弘 - 大杉漣
上映時間 137分 ビスタサイズ
ストーリー
ニコガク野球部の甲子園へのラストイヤーがやってきました。
その前に、春に二人の新入部員が入る予定でしたが・・・
その新入部員の一人は、補欠の平塚をレギュラーだと思い込み、平塚に憧れて入部希望した濱中という一年生です。
実は濱中が中学時代にオヤジ狩りをしていた時、そのオヤジの逆襲にあい、そこに缶のコーンスープをそのオヤジめがけて投げて助けてくれたのが平塚なのです。
しかし、実際は平塚は補欠ですから、エースの安仁屋のユニフォームを勝手に着てピッチャーやるも、球は打者の遥か上を通過する大暴投で化けの皮がはがれてしまいました。
そんな本物の平塚の実力を知って、濱中は野球部の入部を考え直してしまいます。
もう一人は、中学から将来を嘱望された赤星という一年生が入る予定でしたが、自分の力に自惚れて少し天狗になっていました。
赤星はグランドに来て、先輩たちに生意気な口を叩いてさっさと帰って行きます。
赤星は甲子園というより、いきなりメジャーリーグを目指しており、自分よりレベルの低いニコガク野球部に入る気など、さらさらないようです。
翌日、その赤星は町の不良グループにからまれているところ、御子柴が助けに入りますが、もみ合うちに工事現場の鉄パイプが御子柴の体に落下してきました。
御子柴は足を骨折して、到底夏の甲子園予選には間に合わない大ケガを負います。
それでも、御子柴は自分のことより、赤星のケガのことを心配します。
こっそり見舞いに来た赤星は、必死にリハビルする御子柴の姿を見て、野球部に入部します。
濱中も川藤の説得により入部し、ニコガク野球部に新たな仲間が入りました。
そして、甲子園予選が始まります。当初、間に合わないと思っていた御子柴も必死のリハビリの甲斐があって、何とかベンチ入りを果たします。
順調に勝ち進むコニガクでしたが、決勝戦で強豪・笹崎高校とあたることになりました。
その笹崎高校には大会屈指の川上という好投手がいて、実はその川上は安仁屋の中学時代のライバルでした。
安仁屋は中学時代、その川上のフォークにキリキリ舞いさせられ、三打席連続三振の中で唯一、キャッチャーのパスボールで出塁した、振り逃げがあるのみでした。
果たして、安仁屋は川上に中学の時の借りを返せるのか?
そして、ニコガクナインは甲子園の切符を手に入れることができるのか?
そして、夢を諦めないニコガクに、最後に起死回生の逆転劇が待っていた!
ストーリーの結末のネタバレしちゃった感じで締めちゃいましたが、この映画の結末なんてチラシのデザインを見ればわかりますよね。
頑張ったけど、あともう一歩のところでダメでした、なんてラストにしたらこの映画はコケていましたよ。
何せ、今年の日本映画の中では上半期の№1の大ヒットにに止まらず、2009年度の映画興行成績、堂々の第1位(84.2億円)になっていました。
あの、2009年映画興行の本命、ハリー・ポッター謎のプリンスを押さえての映画全体の№1ヒットですから、たいしたもんですよ。
それにドラマの方も、ニコガク野球部が一年やそこらで、急に強くなったというわけでもないですし、そのプロセスは前のドラマで描かれていますしね。
●青春はやはり、性春
やっぱ高校生っていったら、一番やりたい盛りの頭の中はエッチなことばかりです。何度もいうように、それがこの時期の健康的な男子です。
この若い時期に草食系男子の方が、かなりヤバイですよ。
この映画の中でも、今岡、平塚、濱中の三人が御子柴の見舞いにカコつけて、病院の非常階段で美人の女医のパンチラ狙って見て喜んでいるあたりが、いかにも゛性春゛といったとこです。
女性にはいやらしいとしか感じないないだろうけど、覗きのアイテム(?)は高校生にとっては不可欠ともいえますね。
いつの時代でも、学校にはそういう奴はいますよ。
まあ、別にケータイで盗撮しているわけでもないし、そのくらいは、かわいいもんですよ。
それにしてもこの三人、随分と老けた高校生ですねぇ~
そのくせ、エースピッチャーの安仁屋が野球部の女子マネージャーの子にいつも言ってた、゛勝ったら、やらせろ゛発言が今回は出てきません。
その子に牽制球みたいに先に言われてしまったので、安仁屋としては、その子に封印された形になりましたね。
どうせなら、安仁屋とそのマネージャーの子との恋が発展すれば、映画的に膨らみが出たと思うのですが、そこは実にあっさりと終わっていました。
●日本テレビにもドラマ化を打診していた?
本当かどうかわかりませんが、TBSにドラマ化を持ちかける前に、日本テレビにも打診はあったようですね。
ただ、日本テレビといえば読売ジャイアンツの系列局ですから、ニコガク野球部の名前を巨人の選手名に変更するのが条件だったようです。
さすがにそれは呑めなかったようですね。
そういえば、実際に新入部員のモデルとなっている赤星が先日の9日に引退を発表しましたね。今岡も阪神を退団して、未だ移籍先がはっきりしない状態のようです。
これで、この映画で出ているニコガクのナインの名前で、現役の阪神の選手は、桧山ただ一人になってしまいましたね。
阪神ファンではありませんが、赤星の引退は少し早すぎると思います。
どこかの某選手などは、シーズンでたった一打席しか立っていないのに、複数年契約の恩恵で三億五千万の高年棒から少しも下がらず、来年もプレーするというのです。
そのチームの監督の来季の構想では、その選手はもはや、゛戦力外゛だというのに、いやはや何とも図太い神経の持ち主です。戻ってきたところで、自分の居場所はその選手にはない、と思いますよ。
球団は、来年その選手の引退試合をするために、その高年棒を払っているようなものです。
本来なら、プロ野球の世界は一年ごとの能力給のはずなのにね・・
そういえば、この映画に原作のファンである横浜ベイスターズの三浦投手が特別出演しています。三浦選手は、ドラマ化される前から、この原作の大ファンで、それで出演が叶ったみたいですね。
それに、この映画の製作がTBSということもあるでしょう。
どこのシーンかと思えば、濱中がオヤジ狩りしようとして、逆に返り討ちにあう、そのオヤジ役で出ています。
トレードマークのリーゼントで出てれば、一発でわかるのに、普通に横分けスタイルで出ていたもんだから、気をつけて見ないと、全く気付きませんね。
この映画、やっぱ熱いです!
どこで一番グッときたかといえば、大事な決勝戦でニコガクのある選手がアクシデント発生で骨折するんですが、それを隠してプレー続行するんでんです。
そんな中、新庄役の城田優が実にいい台詞を言います。
てめーだけが痛いんじゃないんだよ。みんなが痛てぇんだよ。
ひとつの矢が折れても、まだ残りの仲間という控えの選手がいる。仲間を信じろ、ということですね。
熱くなるなんて忘れた。
それは現代という時代に限ったことではなく、昔からそうでした。
。
若い頃なんて自分が何になりたいかなんて判らずに、夢を持ってそれに向かって突き進んでいける人なんて、ごくわずかだと思います。
だから、これが絵空事の世界であっても何だか笑えない。そんな気がします。
やはり、映画で熱くなれる心はいつまでも、持っていたい。 といっても、熱くなれるたって、それは映画を見てる一瞬の時だけですですけどね。
この映画、コメディー要素も強いのですが、ふと、そんなことを思わせてくれる、心に熱い映画でした。
友という存在は、生きていく上での、かけがえのない財産、です。
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