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余命1ヶ月の花嫁・前編 "君のことが好きだから・・"
その時間のすべてが
僕たちの宝物だった。
明日がくることは奇跡です。
今回は実に、ベタベタに泣ける感動映画ですっ!
ただ、見る前はこの手の泣かせてやろうみたいな映画は少し食傷気味でした。
というのは、これは実話です、みたいな感動実話物語がテレビ局の24時間チャリティー番組に必ず組み込まれていて、見飽きた感じがありましたからね。
だから、割と醒めた目で見てしまうのかと思ってたら、あらら・・
思いっきりハマってしまいました!
ぶっちゃけ、映画とかドラマはその時自分の置かれている環境とか心情によっても、見方や評価は変わってくると思います。
例えば、自分の両親のどちらが亡くなった直後に「異人たちとの夏」(1989年大林宣彦監督)を見たら、泣けて泣けて仕方ないと思いますよ。
まあ、人によってはこの手の感動実話的なものはダメ、という方もいると思いますが、好みだけはどうしょうもないですけどね。
今回はストーリー紹介は、少し私情を交えたものになってしまうかもしれません。このドラマのモデルとなった、24才の若さで乳がんでこの世を去った長島千恵さんの冒頭に出てくるメッセージが余りにも強烈過ぎて、魂を揺さぶられるものでしたから・・・
2009年5月9日東宝系公開
監督: 廣木隆一
脚本: 斉藤ひろし
プロデューサー: 平野隆
音楽: 大橋好規
撮影: 斉藤幸一
制作プロダクション: ツインズジャパン
制作: "April Bride" Project
主題歌
『明日がくるなら』JUJU with JAY'ED(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
テーマ曲 『The ROSE』ベット・ミドラー
CAST
長島千恵: 榮倉奈々
赤須太郎: 瑛太
長島貞士: 柄本明
加代子: 手塚理美
花子: 安田美沙子
赤須敏郎: 大杉漣
岡田: 津田寛治
奥野: 田口トモロヲ 129分 ビスタサイズ
●ストーリー
みなさんに
明日がくることは奇跡です。
それを知っていることだけで、
日常は幸せなことだらけで
溢れています。 長島千恵
この作品の冒頭は、映画のモデルとなった長島千恵さんのメッセージで始まります。
二人の出会いはお互い仕事上のミスから始まりました。
イベントコンパニオンをしている長島千恵が慌てて、赤須太郎の元に駈けよって来ました。
自分のブースに飛び込んできた来たコンパニオンの千恵を自分の担当だと勘違いした太郎は、リハーサルをやってているうちに台詞が全く違うことに上司に指摘され、その子が自分たちの会社とは全く違うことに、ようやく気付きました。
帰りのバスの中でも二人は偶然に会い、お互いの勘違いについて話したことがキッカケで、二人は付き合うようになります。
太郎と水族館などでデートを重ねる千恵にとっては、幸せな時間がゆっくりと流れていました。
太郎との結婚も考えるようになり、千恵は実家を太郎を連れて行き、自分の父親に会わせます。
しかし、千恵の体は病魔が進行していました。 千恵は乳がんにかかっていたのです。
病院の検診でそのことを知った千恵は、太郎と別れようとしますが、太郎がガンとして受け付けません。それは、逆に太郎の千恵への想いを加速させるだけでした。
千恵は太郎の負担になることを嫌い、ある日、手帳を破って書いたメモのような、さよならの切れ端を置いて、太郎の前から姿を消します。
乳がんの手術の当日は、父親が付き添ってくれました。実は、千恵の母親も同じ病気で亡くなっていたのです。
太郎としては、そんな紙切れ一枚では納得がいきません。すぐに千恵の実家に飛び、父親に千恵の居場所を聞こうとしますが・・・
しかし、知恵の父親は ゛もう忘れてやってくれ。だから、千恵も辛いんだよ゛と、なかなか居場所を教えてくれませんでしたが、その会話の中で太郎はあるヒントを思い出しました。
太郎は元々、魚嫌いでしたが、それでも唯一、屋久島で食べた゛首折れサバ゛だけは食べれたことを千恵に話したことがありました。
すぐに太郎は屋久島に飛び、やっと千恵を捕まえました。
そして、知恵は服をめくり、手術後の傷が痛々しい、乳房がもうない現実を太郎に見せます。
そんな衝撃的な現実を見せられて、愕然とする太郎ですが、千恵のおっぱいがないくらいで、千恵への想いは微動だりもしません。
おっぱいなんかなくったっていい!千恵は千恵のままでいれば、それでいい!
千恵はそんな太郎の言葉にも、太郎ちゃんが変わっちゃうかもしれないぢゃん!と言い・・
俺は変わらない!、と太郎は千恵を抱きしめます。
太郎に抱きしめながら、ないている千恵に太郎は約束します。
約束する。俺は変わらない、千恵は・・
千恵も・・ずっと変わらないよ。約束する。と、千恵もその太郎の愛情に応えます。
屋久島の美しい海が二人の愛を見つめていました。
これが前半の山ですね。前半のストーリーの紹介はここで打ち切ります。
今まで、乳がんを扱ったドラマの多くは、その術後の傷は、背中越しに撮って、その相手にしか見せてない、つまりには観客には見せないスタイルが多かったですが、今回の映画は明るい場所ではっきりと見せているんですね。
これは、観客にとってもちょっとした衝撃です。女性のシンボルである乳房が切り取られた傷跡なんて、ドラマでもあまり見せないですからね。
その切り取られた術後を見せることで、千恵は自分の乳房が太郎に愛されることが、現実にもうない、ことを見せています。
やっぱり男にとって女性の胸は、ないよりあった方がいいですからね。
千恵は健康な女の子が恋人だけに許す行為を太郎に、させてあげることは、もうできません。
でも、太郎にとっておっぱいよりも千恵の存在そのものがすべて、なんです。
このシーンを見て何故か、小田和正が一度だけ監督した映画「いつか何処かで」の主題歌のフレーズを想い出だしました。
何もいらない。もう、何も求めない。
ただ、愛しい人がそばにいてくれるだけで、それでいい。ということなのでしょう。
太郎が千恵を支えるというのではなく、太郎が最期まで千恵のそばにいることで、太郎の心が支えられている、と解釈できるシーンです。
どんなことがあっても、愛しい人を最後まで寄り添い、できることはすべてやり尽くしたい。
それは、男の本懐、みたいなもんです。
ちょっと、腰砕けになりますが、写真のデータがまだ全部作れてないので、あとは後編に続く、になります。
どうしても時間がかかる作業なので、一度にアップするとなると2日ぐらいかかって更新が遅れますので、また小分けにします。
さて、後半は更なる過酷な運命が待ち受けています。
当たり前のようにある明日が来るということ。それは健康という大前提があって成り立っているということを、ついつい忘れてしまいがちになります。
今回の映画で、 この映画の長嶋千恵さんの痛烈なメッセージは、それが何よりもかけがえのないことだと思い知らされました。
今が最悪でも、生きてさえいれば、再生できる日や、楽しいことはこれからもありますからね。
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