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ジェネラルルージュの凱旋
チーム・バチスタ事件から一年。始まりは謎の告発文。
謎に包まれた、通称゛血祭り将軍゛の一人の救命医。
彼はシロか、クロか?
昨年の「チームバチスタの栄光」の続編です。前回の映画は医療過誤の審議の裏に麻酔科医の快楽殺人があったという映画でしたね。
去年、秋にはフジテレビの連続ドラマになりました。
シリーズ物の続編は、普通は前作を上回れないというジンクスがありますが、個人的には今回の新作の方が面白かった、ですね。
今回の新作は、前回同様に殺人事件が出てきますが、医療過誤とはまったく別の医療メーカーの癒着の真相がメインテーマになっています。
最後のネタバレだけはしませんので、安心して(?)
下の方にある追記を読む、からお進み下さい。






2009年3月7日公開 配給東宝
監督 中村義洋 、原作 海堂尊、脚本 斉藤ひろし・中村義洋 、音楽 佐藤直紀
主題歌 EXILE「僕へ」
上映時間 123分 ビスタサイズ TBS・東宝提携作品
CAST
田口公子 - 竹内結子
白鳥圭輔 - 阿部寛
速水晃一 - 堺雅人
花房美和 - 羽田美智子
佐藤拓馬 - 山本太郎
沼田利博 - 高嶋政伸
如月翔子 - 貫地谷しほり
三船啓二 - 尾美としのり
垣谷雄次 - 佐野史郎
酒井利樹 - 玉山鉄二
藤原真琴 - 野際陽子
黒崎誠一郎 - 平泉成
高階権太 - 國村隼
●ストーリー
また、イヤイヤながらも院内の倫理委員会の委員長を務めることになった田口(竹内結子)のもとに一通の告発文が届いた。
その告発文には、手書きで・・
速水救命センター長は医療メーカー、メディカルアーツと癒着している。
心臓家カティーイルの使用頻度を調べてみろ。
花房看護師も共犯である。 と、書かれてありました。
さっそく、高階医院長 (國村隼)から田口はその怪文書の調査を命じられます。
翌夜のナイターでのソフトボールの試合で田口はエースピッチャーとして登板し、その相手は癒着の相手の医療メディカルセンターでした。
明くる朝、また田口はその病院に出入りしているメディカルセンターの磯部の訪問を受けます。
渡したいものがあると申し出られて、田口は頑なに固辞しますが、出てきたのは・・・
この間のソフトボールの試合の田口の写真を収録したCDでした。
しかも、田口の勇姿をCDに全面プリントしあります。
でも、どうせならメディアはワイドレーベルを使いなさいよ~と言いたいですね。
横道に逸れますが、ここの管理人はそのDVDラベルを作るのも趣味です。
ただ、友達に頼まれて作りはしますが、自分の為には作らないですね~全面だとインクの消耗が早いですから。
ところが、翌朝にそのメディカルセンターの磯部の死体が病院の一階上のガラス窓に発見されました。
どうやら屋上のヘリポートから飛び降り自殺したようでした。
ただ、警察はそれを自殺と断定せず、他殺として見たようで刑事二人が田口を尋ねてきます。
田口にとってその刑事よりも厄介な人物と会わなくてはならない状況が待っていました。
ここの病院の救命センターには、モニターが設置してあり、それをセンター長の速水が逐一監視していました。
現在問題になっている患者の受け入れを拒否せず、速水はすべての要請患者を回すように管理しているからです。
当然、ただでさえ医師が不足しているというのに、速水は要請があった場合すべて受け入れの体制を取っているので、現場の医師との軋轢が生じていました。
そのモニターに映った一人の男性患者の気配に田口は、悪寒を覚えます。
あの性格破綻者の厚生労働省のあの白鳥がバイクのひき逃げに遭い、骨折で田口のいる病院に運ばれてきたのです。
田口にとっては、できれば会いたくない人物との嫌おうなしの再会となりました。
その白鳥とは別に、救命センター長の速水は同僚たちからは疎まれていて、別名゛ジェネラルルージュ゛と呼ばれていました。
田口はその言葉の意味を口紅将軍と解釈しましたが、本当のところは・・・
過去に大量の患者が運ばれて治療にあたってたところ、マスクもせずに患者の返り血を顔面に受けてしまい、速水はその血をぬぐうことなく血だらけの形相で治療したことから名づけられました。
皆が言っている意味は゛血まみれ将軍゛です。
田口の解釈も間違っていなくて、それは後で出てきますけどね。
ところで、骨折で入院した白鳥ですが、その事故に遭う前に白鳥にも速水の告発怪文書を郵送で受け取っていました。
そして、白鳥もその調査にあたる途中で交通事故(ひき逃げ)に遭いました。どうも、白鳥は事件を大きくすることが好きなようで・・・
この病院内で゛白鳥圭輔殺害計画が進行している゛と、有りもしない妄想を、田口にまくしたています。
田口だけでは、心もとないから、自分が田口のサポートをすると、田口にとっては実に迷惑極まりないない申し出をされてしまいました。
すぐに長くこの病院に勤めている看護師長の藤原真琴 (野際陽子)に、病院内での速見に関しての人物関係図を聞き出します。
速水を嫌う人間はこの病院内に無数にいて、速見は敵だらけでした。
白鳥は、その倫理委員会の委員長は誰かと尋ねて、田口だと知ると・・・ 有りえない。とこぼします。
今回の田口、白鳥の凸凹コンビは絶妙漫才コンビ(?)のようです。
そして、当事者の速水の不正を問いただすための、教授たちを召集しての倫理委員会が開かれた。
果たして、事件の真相はいかに!?
今回は、ストーリー少し詳しく書いてしまいましたが、肝心な部分には触れていないつもりです。
結局、今回のは病院内の不正を暴くというテーマで、医療過誤から離れたものになっています。
その中でも、しっかりと現在における救命救急の在り方を問いかけている部分はありますが、現在放送中のフジのドラマほどの重さはないですね。
速水医師の行為は、上から押し付けられて救命のセーター長になったけれど、上は押し付けただけで後のフォローは何ひとつやってくれなかったことに対する反発みたいなものですね。
最後のオチはもう、笑っちゃいました。
おこちゃま、かよ~っ!
長年、速水と一緒に仕事をしていた花房看護師長の゛あの人は子供ですから゛の言葉に、何気に重要なキーワードがあります。
それにしても、阿部寛VS堺雅人の嫌味男対決というか、この二人はクセのあるキャラやらしたら、ホントにハマりますねぇ~
どちらも人をムカつかせることにかけては、優れて(?)いるキャラをこの映画で遺憾なく発揮しています。
この映画、一応ジャンルとしてはミステリーだったり、サスペンスの分野に入るんでしょうけど、はっきり言って、コメディーです!
その中でも上に立つ者は非情にならなくてはならない。敢えて、嫌われ者になるしかない。というような強いメッセージ性もありますけどね。
この秋、一番のおススメ映画です。
騙されたと思って、見るの迷っている方は是非ご覧下さい。




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