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アマルフィ 女神の報酬


クリスマス・イヴ前のイタリア・ローマの街で
一人の日本人少女が失踪!
誘拐かテロの序章か
外交官・黒田がその謎に挑む


昨年の夏に公開された、フジテレビ開局50周年記念作品
「アマルフィ 女神の報酬」を今年最初に紹介します。
今年の夏には遂に踊る3も控えているフジテレビが満を持して贈る記念作、となったかはどうかは、かなり微妙なとこです。
今回も事件の真相は見るまでのお楽しみ、ということで、それはネタバレすることなく進めますので、この作品に興味のある方はしばしお付き合い下さい。






2009年7月18日 東宝系公開
監督:西谷弘
原作:真保裕一『アマルフィ』(扶桑社刊)
主題歌:サラ・ブライトマン「Time To Say Goodbye」(EMIミュージック・ジャパン)
エグゼクティブプロデューサー:亀山千広(フジテレビ)
企画・プロデュース:大多亮
配給:東宝 125分 シネマスコープ
CAST
織田裕二 - 黒田康作 (駐イタリア日本大使館一等書記官)
天海祐希 - 矢上紗江子 (娘を誘拐された旅行者。元看護師)
佐藤浩市 - 藤井昌樹 (紗江子を支える商社マン)
戸田恵梨香 - 安達香苗 (駐イタリア大使館研修生)
大塚寧々 - 羽場良美 (駐イタリア日本大使館員)
伊藤淳史 - 谷本幹安 (駐イタリア日本大使館員)
佐野史郎 - 西野道生 (駐イタリア日本大使館参事官)
小野寺昭 - 菊原清文 (駐イタリア特命全権大使)
平田満 - 川越亘 (外務大臣)
大森絢音 - 矢上まどか (誘拐される紗江子の娘。目に障害を持つ)
ロッコ・パパレオ - パルトリーニ (ローマ市警の警部)
サラ・ブライトマン - サラ・ブライトマン (ソプラノ歌手。本人役)
福山雅治 - 佐伯章悟 (G8を取材するフリーライター。黒田に情報を提供する)(特別出演)
中井貴一 - 片岡博嗣 (外務事務次官)(声の出演)






●ストーリー
クリスマス・イヴが直前のイタリア・ローマの街で、一人の外交官が赴任してきました。
それは、あるテロ予告を受け、外務事務次官の上司・片岡(中井貴一)から命令を受け、イタリア日本大使館に赴任した外交官・黒田康作(織田裕二)でした。
その頃、現地のイタリア日本大使館ではG8外務大臣会合に出席する川越外務大臣のイタリア訪問の準備のための会議が開かれていました。
現地に滞在しているイタリア日本人大使館研修生・安達香苗(戸田恵梨香)は、そのG8の国際会議に出席する川越外務大臣に迎えるにあたっての準備に忙殺されていた為、黒田を迎えに行くことをすっかり忘れていました。






先輩たちに指摘されて、安達は大慌てで空港に向かい、何とか黒田と合流することができました。
その足で日本大使館に向かうと、そこに一人の日本人女性の矢上紗江子(天海祐希)が8歳の娘が迷子になったと駆け込んでいました。
迷子では警察は動きません。
黒田は矢上にそう言い、何とか力になろうと手を尽くしてみます。
そこに一本の電話が矢上の携帯に入りますが、矢上はスペイン語が分からないので、黒田が矢上の代わりにその電話に出ています。






矢上の代わりの電話に出た黒田は、電話の向こうの相手に矢上の夫だと勘違いされたようです。
その内容を黒田は矢上に衝撃的な内容を告げます。
お嬢さんは誘拐されました。
行方不明の矢上の娘は身代金誘拐事件に発展してしまいました。
イタリアの警察では身代金はマフィアの資金源となる為に、基本的にその要求を呑んでいけないことになっています。
突然、娘を誘拐されて母である、矢上紗江子はパニックになります。
しかし、事件は意外な方向に動き始め、その裏には驚愕の事件とつながっていました!






ストーリーの紹介は以上です。
いつものように、今回も詳しく追ってしまうとラストのネタバレしなくても、誰が真犯人だか判っちゃいますからね。
多分、あいつだろうなと途中から気づき始め、やっぱりなあ~っ!、というオチが待っていましたよ。
今回の映画は余りにも先が読めてしまうのが一番の難点でしょうね。
まあ、真犯人よりも事件の裏にある背景そのものを、日本人少女の誘拐と結びつけたかったのでしょうね。
だから、映画評ではこの映画、かなりの酷評の集中砲火浴びたようですね。
フジテレビ製作の映画では同局史上最高の制作費だそうです。
だいたいこの手の大作映画は大味になる、というのが昔からの定説のようなものですね。
最近のハリウッドの大作だってひどいもんですよ。全部駄目みたいな言い方はしないけれど、「トランス・フォーマー リベンジ」なんかは、もう取り上げるのも馬鹿馬鹿しいくらいの、酷い出来でしたからね。
それに比べれば、これも期待外れだった「ターミネーター4」が、まだマトモに見えましたからね。
しかし、不思議なのは作品選びに慎重な織田裕二が何故この程度の映画に出演したか疑問ですね。
現在撮影中の踊る3にしたって、かなり脚本に変更を求めているそうですから、この映画なんて脚本変更以前に、ただのイタリア・アマルフィの街を舞台にしただけの観光映画ですからね。
フジテレビの50周年記念作品、ということで、かなり強引に説得されたのでしようか。
キャストは豪華です!
福山雅治などは、ほんの少ししか登場しません。別に福山雅治でなくてもいいような役でしたが、監督が「容疑者Xの献身」と同じなので、その流れで特別出演したのでしょうね。
でも、この映画は出来からしたら興行的に惨敗してもおかしくないのですが・・・
興行収入35.5億円と、それなりのヒットはしたようですね。
その意味では役者としての評価は別にしても、織田裕二は現在の日本映画界においてのマネーメイキングスターであることは間違いないと思います。
近年の織田裕二の踊る以外の映画でも、コケた映画ってあまり見当たりませんからね。
その分、現場でも自分の意見通し過ぎて共演者との衝突もあるようです。
踊るの柳葉敏郎との不仲は余りにも有名ですね。
だから、次の踊る3との相棒は小栗旬になったのでしょうか。
あの踊るシリーズは、笑わない室井と青島の対照的コンビが絶妙なアクセントになっていたのですが、次回の踊る3は、なんか極端に室井の出番が少なくなりそうな気がします。
踊るに関しては、織田裕二なくしては成立しない作品(スピンオフは別として) なので、その意味で青島刑事役は織田裕二の当り役と言ってもいいでしょう。
ただ、今回の映画の監督・西谷弘は女優陣を魅力的に撮っていましたね。
天海祐希は特にそうで、これまで彼女の出演の映画やテレビを見てきてますが、今回の映画が一番魅力的に見えました。
すでにアラフォーしているのに、天海祐希まだまだイケてます!
期待をすると、ガッカリするような映画ですが、それも見る人しだいですからね。
多分、2009年ワースト映画には顔を出してきそうです。
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ラーメンガール
恋に破れたアメリカ人女性が
ふらりと入ったラーメン店で
ドンブリの中のラーメンに優しさを見た!
今回紹介する映画は、アメリカ人女性が日本のラーメンの魅力にとりつかれて、ラーメンガールになるという映画です。
この映画の監督はロバート・アラン・アッカーマンは、伊丹十三の「タンポポ」にかなり影響されいるようで、その映画「タンポポ」のオマージュを捧げています。
この続きは下の追記を読む、からどうぞ!
ノウイング


カプセルの中の手紙の謎の数字
次々と起る大惨事は予告されていた !
地球消滅のカウントダウンが今、始まる!






今回は、人類の世紀末を描いたSFパニック映画です。
近いところでは、ローランド・エメリッヒの「2012」も、この映画とよく似た内容のようですが、そちらはまだ未見なので何とも言えません。
ただ、今回の映画は、大まかにいうと、見えざる者の侵略というものです。
DVDが1/6にリリースされたばかりで、まだ見ていない方もいると思います。
今回は、できるだけサラりと触れて、ラストのネタバレは避けていこうと思います。
2009年7月10日 東宝洋画系公開
監督 アレックス・プロヤス
脚本 ライン・ダグラス・ピアソン
ジュリエット・スノードン
CAST
ニコラス・ケイジ
ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー、 ララ・ロビンソン
ベン・メンデルソーン、ナディア・タウンゼンド、D・G・マロニー
アラン・ホップグッド、エイドリアン・ピカリング、 タマラ・ドネラン、トラヴィス・ウェイト
配給 東宝東和 上映時間 121分 シネマスコープサイズ
●ストーリー
今から五十年前、一人の少女が不吉な空を見つめ、その直後ひたすら手紙に数字を書き始めました。
そこの学校では、未来の子供たちにメッセージを書いた手紙をタイムカプセル入れて埋めました。
その夜、学校の地下で、その少女の手が血だらけになっていました。
少女を発見した校長は、その姿を見て言葉が出ませんでした。
それから、五十年後の現代・・
その学校で、五十年前に子供たちが埋めたタイムカプセルの取り出しの式典が行なわれていました。
あの少女の奇妙な整数の手紙を受け取ったのは、一人の少年でした。
その少年は、その手紙を自宅に持ち帰りました。少年の父親である宇宙物理学者のジョンは、それを目して不審に思い、その数字を調査してみます。
早速、ネットでその手紙に書かれてある数字を追いながら調べていくと、いくつかの事故や事件に検索はヒットしていきました。
この数字は、何かの啓示ではないか・・
その数字を調べていくうちにジョンは、そんな気がして、五十年前の当時の校長を訪ねたりしました。
数字に書れてあった日に、車を走られていく途中の道で何やら事故渋滞が起きていて、警官にそのことを尋ねた次の瞬間・・
空から一機の旅客機が墜落して、そのまま道に激突して炎上しました。
そして、それからも次々と起る大惨事は、まるで手紙に残された、その数字がまるで黙示録のように当っていきます。
それは、人類滅亡のカウントダウンの始まりでした。
ストーリーの紹介は以上です。
今回の映画は、ちょっとあまり説明しすぎると、ラストのネタバレにつながってしまうので難しいですね。
予告編やテレビスポットでは、旅客機が突っ込んでくるシーンがクローズアップされていたので、テロのような感じを受けますが、テロではありません。
そこは、昔のインデペンデンス・ディのような感じと説明すれば、何となく分かるでしょうか。
ただ、今回の映画はあんな大掛かりなものではないですけどね。
どちらというと、今回のはSFサスペンスの要素が強い作品です。
旅客機の墜落や地下鉄車両の暴走など、パニックスペクタルとしての見所はあります。
そんなに大きくは期待してなかったせいか、けっこう面白く見れました。
ニコラス・ケイジがクロスワードのような数字のパズルを解いていきますが、その向こうには、解決の道はなかった・・というところが、逆に怖くてゾクゾクしました。
ラストの終わり方については、賛否両論あるかもしれませんし、もしかしたら肩透かしを食うかもしれません。
今回の映画のように、侵略者の実態を明確に描かずに終わるSF映画はたくさんあります。
だいたい、その手のものはB級ぽくて、たいて見所がないまま終わってしまうのが多いですが、この映画には見所となるシーンはいくつかありますから、その点では見応えがあります。
シリーズ物が多い現在のハリウッドで、期待を裏切られるものが多かったので、これは意外と個人的には拾い物的な映画でした。
だからといって、大絶賛されるほどのSF映画かというと、疑問ですが、面白くみれるかは、それは見る人次第ですからね。
だから、余計にローランド・エメリッヒの2012が、どんな内容なのか、気になりますね。
そのジャンルでの作品の対比をするのも、鑑賞のひとつの楽しみでもあります。
☆★☆Information★☆★
映画のホームページ作りました。そちらの更新回数は多いです。
そちらのHPでは、B級映画からちょっとヌードな映画までいろいろな日本映画をアップしています!
最新は、サード(1978年、幻燈社+ATG)をアップしました。
今回の映画は、70年代に青春映画の旗手とまで言われた東陽一監督の高校生の性と屈折を描いた、性春映画です。
主人公・サードに若き日の永島敏行が、そのヒロインに森下愛子が出演しています。
当時のキネマ旬報やブルーリボンの作品賞に輝いた青春映画の名作として名高い作品です。
見所は、やはり何といっても若き日の森下愛子の美しい初ヌードですけどね。
そちらのHPも、ダブルクリックで写真が拡大表示されるようになっています。
そちらもたまに覗いてみてください。
http://sites.google.com/site/eigasouko/
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ごくせん THE MOVIE
ヤンクミは永遠に不滅です!
ごくせん七年間の集大成。最大の事件勃発! 伝説の卒業生、大終結!
ヤンクミは彼らと心の汗を流せるのか!
日本テレビの人気の熱血教師コメディードラマ「ごくせん」が遂に映画化ですっ!
確かにドラマとしては面白かった・・ですが、果して映画化するほどの素材なの?と最初は疑問に思いましたが、けっこー映画になっていました。
そのドラマを見ていた人なら、ネタバレしなくても、最後はどうなるかぐらいかは読めますよね。
今回は特に過去のシリーズで出演していた卒業生の主要メンバーが総出演ということで、スペシャルな内容になっています。
今回の、ごくせん映画。どんな内容になっているか興味のある方は、入室下さい。
2009年7月11日東宝系公開
原作 - 森本梢子
プロデューサー - 加藤正俊
監督 - 佐藤東弥
脚本 - 江頭美智留、松田裕子
音楽 - 大島ミチル
主題歌 = Aqua Timez『プルメリア 〜花唄〜』
配給 東宝
上映時間 118分
興行収入 34.8億円 シネマスコープサイズ
CASTは下の人物相関図を拡大して参照(今回、余りにも登場人物多いので)
●ストーリー
成田空港の滑走路で一揆の旅客機が巡って、厳戒態勢が敷かれ警察が包囲網を張っていました。
その旅客機はハイジャクされたのでした。
しかし、犯人にとっては運が悪い(?)ことに、その機にヤンクミが乗っていたことで、待機していたSATが突入するまでもなく・・・
ヤンクミがアッという間に片づけてしまいました。
ヤンクミも教師になって七年目に突入して、現在は赤銅学院高校の3-Dの担任を受け持っていました。
ある日、職員室に一人の教育実習生がいました。
それは、黒銀学院時代のヤンクミの元・教え子の小田切竜(亀梨和也)でした。
ヤンクミはてっきり、小田切が自分に憧れて教職の道に進んだと勘違いして・・・
一緒に心の汗を流そうじゃないか!と得意台詞を決めます。
しかし、当の小田切は大学の教育学部に進んでいて、何となく大学の言われるがままに実習に来ただけでした、
やはり、小田切の教育実習の教育係りはヤンクミになります。
現在の赤銅学園3-Dクラスでも、例によってヤンクミをクラスの生徒たちは、まだヤンクミを認めていませんでした。
そんな中、3-Dの望月達が不良にカツアゲされそうになり、リーダー格の高杉怜太が不良達を倒しましたが、その不良達は何度も警察沙汰を起こしている暴走族「ブラックスカル」のメンバーでした。
やがてその暴走族仲間がバイク集団で学校に来るようになり、望月は自分でケジメをつけに一人でそのグループに乗り込んで行きます。
そのことを知ったヤンクミはすぐさま、望月のいる場所を突き止め、その暴走族仲間と乱闘になるも、あっけなく蹴散らし、望月を助けました。
すぐに小田切も駆けつけ、ヤンクミの後助けに入りました。
そのことがあって、ヤンクミも現在の3-Dの連中に、しだいに認められていきました。
一方でヤンクミは、かつての卒業生たちとも、クマのラーメン店で会いました。その中には、卒業して社会人になったばかりの、風間廉(三浦春馬)もいました。
その風間廉が、掛け持ちの夜のバイト先の仕事で、覚醒剤の取引に関わったとして、いつしか警察に追われる身となり、行方を暗ましていました。
ただ風間は、それが覚醒剤だと知らずに、命じられるがままに運んでいただけなのでした。
それを知ったヤンクミは、風間の潔白を信じ、緒方大和ら元3-Dの仲間達と共に風間を捜索したあげく、ようやく3-Dの教室にいた風間を見つけ出しました。
しかし、その事件の裏には強大な黒幕が潜んでいました。
さあ、ヤンクミどうするっ!?
ごくせん映画、ストーリーはこんな感じです。
今回は映画だけあって、一難去ってまた一難です。
しかし、疑問なのは何故、これがごくせんのファイナルかということです。
別にヤンクミが教員免許剥奪されるような内容でも、ヤクザの大江戸一家のことが世間にバレたわけでもないのです。
それは、過去のシリーズでもやり尽くしたエピソードですしね。
多分、仲間由起恵にとってのごくせんを終らせたかったのでしょうね。
ただ、3-D卒業生一挙出演といっても、ストーリーに絡んでいるのは、大事件の張本人の風間廉(三浦春馬)と、 後はラーメン屋のクマ(脇知弘)、その事件の実況カメラマンの土屋光(速水もこみち)ぐらいです。
後の小栗旬、石垣佑磨、成宮寛らは、ほんの顔見せ程度で出てくるだけでしたので、実に勿体無い使い方していました。
まあ、この手のコメディー映画だと二時間以内に収めないと、まさか二時間半もあったら長過ぎるますしね。尺の関係で、彼らの出番もゲスト出演程度になるのも仕方なかったのでしょうね。 >
このシリーズの面白いところは、熱血教師学園ドラマを完全にコメディーにしたところですね。
ヤンクミはとにかく、うざい。けど、なんか友達目線でくるから、あんまり教師ぽくない、ところがこのシリーズの魅力なんでしょうね。
あの、金八先生とは少し似てる部分はありますが、全く真逆のキャラですね。うざい部分だけは共通していますけど。
それでも尚かつ、根底にはやはり温かいものがあるという定番メニューも、しっかり盛り込まれていますからね。
ヘンな話、ストーリーわかっていても、楽しめちゃうところがあります。
およそ、現代の教育の在り方なんかの固っ苦しいテーマと決別して、単純に見て楽しめればいいという学園ドラマです。
映画やドラマ、それ自体の出発点からして、娯楽であるというのが大前提だと思います。
だから、ベストテンとはまったく関係ないところでの面白ムービーとしての存在価値が、この映画にはあると思いますよ。
いい悪いなんかの論議は後にして、映画なんて面白ければそれでいい。
そんな気にさせてくれる、単純に見て面白い、実に痛快な映画でした。
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